【10/17】N₂ 日常を詩化する演劇/衛生から現場をみる ― Tab.3『雲路と氷床』/ Fig.1『赤裸々』からTab.4『磔柱の梨子』へ【SDNオープンセサミ】

SDNオープンセサミ

【第12回】N₂ 日常を詩化する演劇/衛生から現場をみる ― Tab.3『雲路と氷床』/ Fig.1『赤裸々』からTab.4『磔柱の梨子』へ

SDNオープンセサミの第12回は、N₂が担当します!

先日、第18回AAF戯曲賞の一次審査を通過したばかりの『雲路と氷床/赤裸々』(Tab.3 – Fig.1 / 2018年 京都芸術センター 初演)――書き言葉と話し言葉の物性を表在化する試み「Tab.」の前々回公演『火入れの群』(Tab.2 / 2017年 アトリエ劇研 初演)にアフタートークゲストとして出演された秋田光軌さん、泉寛介さんと映像記録を遡り、N₂(エヌツー)独自の創作プロセスを通し他者へ行われる「ケア」のあり方を明らかにしていきます。

医療従事者と患者間におけるコミュニケーション倫理を下地に、薬学部出身である杉本奈月の知見を生かした作劇がなされた「Tab.2」につづき、阪神・淡路大震災を知らない1995年以降に生まれた20代前半の女優とともに生活史を歩むようなクリエーションをした「Tab.3 / Fig.1」では、避難所における日本人の「衛生観念」にふれられるシーンもありました。

後半は、終活をはじめとした應典院の様々な事業を担う齋藤佳津子さん、N₂(エヌツー)の次回公演『磔柱の梨子』(Tab.4 / 2018年 浄土宗應典院 初演)に出演される現役薬剤師の鄭婀美さんとともに、先ずは劇場と創作の場で起こりうる食中毒と急性疾患、流行性の感染症を例示していきます。演劇にかかわる一人として今後、次代のアーティストへ伝えていくべき「衛生」のあり方を世代のことなる三者三様の視点から話しあいます。

|プロフィール|

|| 杉本奈月 Natsuki Sugimoto(N₂)
作家。1991年10月12日生まれ、27歳。京都薬科大学薬学部細胞生物学分野研究室4年次中退。伊丹想流私塾18期生中退。第15回AAF戯曲賞最終候補。第16回、第18回AAF戯曲賞一次審査通過。缶の階(2014)、dracom(2015)にて演出助手。百花繚乱文芸マガジン「ガーデン・パーティ」にて京都日記『遠心、日々の背理』連載。應典院モニターレビュアー。中高の六年間を過ごしたミッションスクール・大阪女学院で演劇の創作と上演による「治癒」のあり方を見い出し、薬学生時代にはモノの物性と生体における薬理を明らかにする「治療」の分野についても、医療の担い手を目指すものとして知見を深めてきた。作家が「物語の書き手」ではなく「語りの聞き手」となり他者へ踏み込んでいく「ケア」を行いながら舞台に立つ人物自体の、既存のドラマに依拠しない美しさを表現している。

|| 鄭婀美 Tei Ami
役者、薬剤師。1983年1月3日生まれ、35歳。兵庫県神戸市出身、在住。武庫川女子大学大学院薬学研究科博士課程修了。主な出演作は、ウォーリー木下構成・演出作品、下町芸術祭2017筒井潤+新長田のダンス事情『滲むライフ』(筒井潤 構成・演出)など。武庫川女子大学出版部より『うさぎのラビーといろきりばさみ』(2008)刊行。幼少期より、生物の成り立ちや生命の起源に関心を持つ。作家の森博嗣氏に影響を受け、科学者と表現者の両立を目指し薬学部大学院修士課程の頃から演劇を始める。生命の定義や、それが内包する美しさの体現を演劇にこだわらない形で模索している。2011年にはインターナショナルワークショップフェスティバル・300doorsにて「生物学的自分探し」を開講した。

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文献リスト|『劇場等演出空間の運用および安全に関するガイドライン ver.3[2017]ーー公演に携わるすべての人々に』(劇場等演出空間運用基準協議会 2017年|http://www.kijunkyo.jp/img/archives/guideline2017.pdf)/『薬事衛生六法』(薬事日報社 2014年)/西島正弘 / 後藤直正 / 増沢俊幸 / 河村好章 編『薬学領域の病原微生物学・感染症学・化学療法学 第二版』(廣川書店 2009年)/平山晃久 編『考える衛生薬学 第4版』(廣川書店 2008年)

開催概要

  • 日程:2018年10月17日(水)19:00~22:00* 19:00より開場
  • 会場:浄土宗應典院 研修室B
  • 参加費:500円
  • 定員:先着20名まで

    |スケジュール|

    ① 19:30~20:45 [ 75min ] Tab.3『雲路と氷床』/ Fig.1『赤裸々』上映

    ② 20:50~21:20 [ 30min ] アフタートーク「日常を詩化する演劇」
    || ゲスト ||
    秋田光軌(浄土宗應典院主幹)
    泉寛介(baghdad café / 應典院寺町倶楽部執行部役員)

    ③ 21:25~21:55 [ 30min ] トークセッション「衛生から現場をみる」
    || ゲスト ||
    齋藤佳津子(浄土宗應典院主査 / 應典院寺町倶楽部事務局次長)
    鄭婀美(薬剤師 / 薬学博士)

ご予約

ご予約受付開始:2018年10月10日(水) 0:00

N₂ Profile

劇作家・杉本奈月が京都薬科大学薬学部在学時に設立。代表作『居坐りのひ』が第15 回AAF 戯曲賞最終候補となり「大賞の次点」(地点 三浦基)と評される。ウイングカップ6最優秀賞受賞。近年は、書き言葉と話し言葉の物性を表在化する試み「Tab.」、処女戯曲の翻訳と複製「Fig.」を制作。