ステージタイガーの虎本です。
劇団乱れ桜『ニセモノたちの革命歌(サイラ)』の稽古場を探訪させていただきました。
外まで台詞が聞こえて来る稽古場の扉を開けると…
迫力の群衆シーンが!
至近距離で耳が痛い
その声の圧、力強さに圧倒されるっ!!
今日の稽古は段取りが多く、
詰めが必要な箇所をピックアップしての反復稽古でした。
とにかくTRY&ERROR。
都度、演出のnapomidoriさんから
『フォーメーションを大事に』
といったダメ出しが。
俳優からも演出に対し細かい質問が飛び、
『身体のひらきはどうですか?』
『15度で』
『了解です』
正直僕には違いがわからない
といった細かなやり取りが交わされておりました。
こだわってるなぁ…と稽古を眺めつつ、
俳優がもっている台本に目を落とすと…
台本にもとから舞台図面とフォーメーション図が印刷されている!
細かいなおい!
こんなの見た事ないぞ!
俳優の動きを含めた
ビジュアルづくりに演出のポイントがありそうです。
そして『ここでシンセが鳴るので』という演出の説明が。
よく見ればチラシにもシンセサイザーとギターの演奏者の名前があります。
『音』にも相当なこだわりがあると見た!
この作品は、
様々な種族が未来樹のサダメによって統治され生きている『ニセの国』で、哀しい運命を背負い虐げられているモノたちが革命を起こす物語…とのことですが、
その世界感を作り込まれたビジュアルと音で表現されているようです。
稽古を重ね…どんどん熱量が上がり…
napomidoriさんのテンションもマックスに!
『この国の歴史数百年を2分くらいで言って欲しいねん!
15年
45年っていう数字に意味があんねん!
詳しくは語らんけどさ!
この年数の間には色々あってんな、って伝えて欲しいねん!』
『へえ、そうなんだ』と
ポカンとする俳優を置いて
物語の設定を熱く語る演出家。
そして最後には
『熱量で台詞を言って欲しい。
テンションとか勢いとかじゃなく、
熱量で!』
とダメが。
どんな世界を構築しても、
そこに生きる人、そしてその熱量を客席に届けたい…
そんな想いが伝わって来る稽古場でした。
ーーーーーーーー
この2019年に、
未来を担う若き演劇人が『革命』をタイトルにどのような世界を描くのか、また観客にどんなメッセージを投げかけるのか、僕は非常に興味があります。
演劇という芸術を用いて表現される、彼らの奥底に眠る想いに期待しております。
なので本日の稽古場探訪blogは、僕が稽古場で思っていながら口に出せなかった心の声を一部隠蔽しながらお送り致しました。
大人ですね、僕。
でも、若き劇団乱れ桜の皆さんなら、舞台の上で全てを解き放ってくれるはず。
期待しております。
ステージタイガー
虎本剛